大阪副首都プロジェクト

DISASTER RESILIENCE

災害と副首都

大規模災害でも国や社会の活動を止めないために、機能をどう分散し、どのようにつなぐのか。副首都を防災の視点から考えます。

一つの場所に依存しない

行政、経済、情報通信などの重要機能が一地域に集中すると、その地域が被災した際の影響も大きくなります。副首都の役割は、東京をそのまま複製することではなく、必要な機能を選び、複数地域で代替・補完できるようにしておくことです。

施設を整備するだけでは不十分です。権限移行の手順、通信、データ、電力・水、職員の移動、訓練まで含めた運用設計が求められます。

必要になる3つの備え

機能の分散

同じ災害で同時に止まらない距離と構成を考え、重要業務とデータを複数拠点で支えます。

平時からの運用

非常時だけ使う施設にせず、研究、会議、行政連携などで日常的に運用能力を保ちます。

多重の移動・通信

道路、鉄道、空路、通信回線を組み合わせ、一つの経路が途絶しても代替できるようにします。

大阪・北摂にも固有のリスクがある

2018年の大阪府北部の地震は、北摂にも地震リスクがあることを改めて示しました。有馬―高槻断層帯を含む活断層、南海トラフ地震、豪雨、土砂災害、ライフライン途絶など、複数の想定で候補地とネットワークを検証する必要があります。

副首都は「絶対に被災しない場所」を探す構想ではありません。異なるリスクを持つ拠点を組み合わせ、どこかが被災しても全体として機能を続けられる状態をつくる考え方です。

建物より先に、引き継ぐ業務を決める

災害時に何を止めてはならないのかを明確にしなければ、必要な施設や人員は決まりません。国と自治体の意思決定、救助・医療・物資の調整、住民への情報発信、行政データへのアクセスなど、優先業務ごとに代替開始の条件、責任者、権限移行の手順を定める必要があります。

そのうえで、訓練を平時から繰り返し、東京側と大阪側が同じ情報を安全に参照できる仕組みを整えます。非常時だけ使う施設では、設備や手順が陳腐化するおそれがあります。日常的な政策研究、会議、研修、行政連携に使いながら運用能力を保つことが重要です。

同時被災と二次被害を検証する

東京と大阪の距離が離れていても、南海トラフ地震、広域停電、通信障害、サイバー攻撃などでは複数地域が同時に影響を受ける可能性があります。北摂の候補地についても、活断層からの距離だけで判断せず、地盤、建物、火災、道路閉塞、鉄道停止、断水、避難者受入れを組み合わせた検証が必要です。

電力や通信は二系統以上を用意し、経路や供給元が実質的に同じになっていないかまで確認します。職員の移動に依存しすぎず、複数地域に要員を配置すること、重要データを地域分散することも含め、施設・人・情報の三つを一体で設計します。

参考となる公的情報

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最終更新:2026年8月23日